大型車の車輪脱落事故防止

大型車の車輪脱落事故防止「令和6年度緊急対策」

 

大型車の車輪脱落事故防止「令和6年度緊急対策」

大型車の車輪脱落事故防止対策につきましては、国土交通省ほか自動車関係団体で構成される「大型車の車輪脱輪事故防止に係る連絡会」において、平成30年度より事故防止のための緊急対策を策定し積極的に取り組んでいますが、令和5年度の車輪脱落事故発生件数は142件となり、前年度の140件より2件増加しています。
このような状況を踏まえ、 本年度も引き続き「令和6年度緊急対策」を実施するとともに、令和6年10月から令和7年2月の間を「車輪脱落事故防止キャンペーン」として全国展開し、車輪脱落事故の更なる防止に向けて積極的に取り組むこととなりましたので、各事業所において緊急対策実施のご協力をお願いいたします。

 

<全国タイヤ商工協同組合連合会所属組合員(タイヤ専業店)の緊急対策実施事項>

① インパクトレンチを用いてホイール・ナットを締め付ける際は、締め過ぎに注意し、最後にトルクレンチを使用して必ず規定トルクで締め付けること。
② ホイール・ナットの規定トルクでの締め付け及びホイールに適合したボルト 、ナットを使用 すること。

特に、脱落の多い左側後輪や積雪地域 、舗装されていない道路を走行する大型車について、重点的に確認すること。
③ 入庫する大型車の使用者に対して、車輪脱落事故防止のための「お・と・さ・な・い」のポイント(※)について周知すること。

特に、脱落の多い左側後輪や積雪地域、舗装されていない道路を走行する大型車について、重点的な点検を実施するよう周知・啓発すること。
④ 著しくさびたホイール・ボルトやホイール・ナット、ディスク・ホイールでは、適正な締付力が得られないため、タイヤ脱着作業時に点検・清掃や潤滑剤の塗布を行っても、さびが著しいディスク・ホイールや、ひっかかり等の異状がありスムーズに回らないホイール・ボルト及びホイール・ナットは、使用せず交換が必要であることを大型車の使用者に理解してもらうよう努めること。
⑤ タイヤ脱着作業依頼により入庫する大型車の使用者から、ホイール・ナットへのマーキングや、ホイール・ナット回転指示インジケーター類の施工依頼があった場合には、これに応じ適切に対応すること。
⑥ タイヤ脱着作業者においても、大型車のタイヤ脱着作業の際は、別紙1のタイヤ脱着作業管理表に沿った作業を行い、依頼者へ作業完了報告するようよう努めるとともに、事業場以外で行う脱着作業に際しても必ず必要な工具等(トルク・レンチ類、給脂に必要な潤滑剤、清掃用具、新品ナットなど)を持参・使用すること。
また、タイヤ脱着作業後の増し締めの重要性を周知・啓発し、確実な増し締めの実施を促すこと。

 

(※)「お・と・さ・な・い」のポイント

「お」おとさ ぬための点検整備・・・事前の正しい点検が大きな事故を未然に防ぐ唯一かつ最善な手段
「と」トルクレンチで適正締付・・・適正なトルクレンチによる規定トルクの締め付け、タイヤ交換後の増し締めの実施
「さ」さびたナットは清掃・交換・・・ディスク・ホイール取付面、ホイール ・ナット当たり面、ハブの取付面、ホイール・ボルト、ナットの錆やゴミ、追加塗装などを除去
「な」ナット・ワッシャ隙間に給脂・・・ホイール・ボルト、ナットのねじ部と、ナットとワッシャのすき間にエンジンオイルなど指定の潤滑油を薄く塗布し、回転させてなじませる

「い」いちにち一度は緩みの点検・・・運行前に特に脱落が多い左後輪を中心にボルト、ナットを目視や直接触るなどして点検

 

別紙1「タイヤ脱着作業管理表」(PDF) 「タイヤ脱着作業管理表」(Excel) (注)この内容に沿ったものであれば、自社の様式でも構いません。

 

 

<参 考>

 

<国土交通省、関係団体>

国土交通省

  冬用タイヤ交換時には確実な作業の実施をお願いします!  

 

一般社団法人 日本自動車工業会 

  防ごう!大型車の車輪脱落事故

 

一般社団法人 日本自動車タイヤ協会 

  大型車車輪脱落事故防止に関する情報

  ※タイヤ協会をはじめ、国交省や関係団体が作成した動画、啓発チラシ、リーフレット等が網羅的に紹介されています。